フォークの達人 友川カズキライブレポート

友川カズキ・ライブレポート(07年3月)
── 本人曰く「まともに聴けば、精神に異常を来たす」歌たち

♪ 詩を書いた位では間に合わない 寂しさが時として人間にはある
  そこを抜け出そうと 思えば思うほど より深きモノに抱きすくめられるのも また然りだ ♪(無残の美)

 友川カズキのライブに行って来た。なんと無料、天下の交響(公共)放送=NHKの奢りによる「フォークの達人:第13回」(4月7日23時~BS2)の公開収録である。場所は何故か、我が家から歩いて5分の吉祥寺「スターパインズ・カフェ」。熱烈ファンの管理人Hさんが当てたハガキだが、Hさんは結局民間企業競争の犠牲者(要するに「重要業務」)となり、私単独で参戦した。

(注)友川カズキは交響放送の公開録画にも拘らず、ライブ中に焼酎の水割りを催促しながら、7杯飲み干した。私もそれに倣い?、会場で2杯、近所の蕎麦屋で2杯、家で2杯目を飲みながら(追いつけない・・・)の、緊急速報である。

 今回のライブは、思いのほか楽しかった。良かった。前回同じ会場で、友部正人に「精根尽き果てた」我が身としては、最激辛派の友川には、事前段階で相当の覚悟を強いられた。しかし、良い意味で裏切られた。何故なんだろう。凄まじいまでのパフォーマンスにも拘わらず、心地良かった。
 
 「家族と離縁し、会社を辞めて、競輪に嵌まるのが良い」(尊敬する競輪選手をゲストに呼ぼうとしたら交響放送に拒否された)と語る友川。「私の歌をまともに聴くと精神に異常を来たします」と真顔で語る友川。「熱心なファンは精神病院にいます。躁鬱だから私の歌を聴くのか、私の歌を聴いたから躁鬱になったのか分からない」と宣う友川。「全部カットでしょう」と語ったMCに、公共放送の度量が問われる。それによって、私の合の手や笑い声がカットされるかも決まる。
 
<セットリスト>
1.生きていると言ってみろ
2.海みたいな空だ
3.青い水・赤い水(連合赤軍・浅間山荘の歌)
4.サーカス(「中原中也は、私が最初に抱かれた男だ」と語る)
5.この夜を踊れ
6.また来ん春
7.あやかしの月
8.秋田ドンパン節
9.赤いポリアン
10.ワルツ
11.訳の分からん気持ち
12.夢のラップ、もう一丁(滝沢正光の歌)
13.似合った青春
14.ダンス
15.ピストル
16.おじっちゃ
17.湖上
===アンコール====================================
18.生きてるって言ってみろ(最初、アコギのプラグ入れ忘れで再演)
 ━━ 私が「もう一度歌えば」と聞き、「2度歌える歌ではない」と答えたやりとり(それから暫く、MCは私に目線)は、まずカットでしょ。
 ━━ 因みに、2度目の前には「川原でこの歌ってみ?、骨折するで」との言。
19.坊や

 「夢のラップ、もう一丁」が強く印象に残った。また、本人は「おじっちゃ」で感極まったのか落涙し、次の「湖上」は泣きながらの歌唱となった。

 「フォークの達人」のディレクターは、予想以上に若く、茶髪の、まるでウチの息子のような人だった(でも、良さそうな人だった)。

 昨年秋にも交響放送関係者を通じて届けた筈の添付「提言書」(気のせいか、その後打ち切るはずの番組は新年度にも存続し、泉谷→友川と、希望路線に来ているような・・・)を、会場に撒いて去った。

♪生きても 生きても ワルツ 死んでも 死んでも ワルツ 出会いも出会いも ワルツ 別れも 別れも ワルツ♪

 なお、友川さんは、「明日、観音寺競輪(香川県)に行く」そうな。「100万円以上当てないと、右から左に消える。ハイエナ2匹のほか、周りにはハゲタカもいる」と冗談にならない、ジョークぶりでした。

 現代の無頼派よ、永遠に!!
以  上

提言(要望)書(06.11.22)

 さすがは天下の公共放送!  今春来「フォークの達人」という大変良い番組を放送して頂き、感謝の念に堪えません。
 さらに欲を言うようで誠に恐縮ではございますが、今後以下のようなラインアップも期待いたしたく、ご検討方、よろしくお願い申し上げます。

【これまで】
・遠藤賢司、小室等、高石ともや、西岡たかし、山崎ハコ、加川良、
三上寛、友部正人、杉田二郎

【これから】
(1)当選確実?組
齊藤哲夫、大塚まさじ、佐渡山豊、中川五郎
(2)できればこんな人も
豊田勇造、友川カズキ<スミ>、いとうたかお、あがた森魚、中川イサト、シバ
(3)無理かとは思いますが
金森幸介、オクノ修、高橋照幸
(4)困難を超え、実現を!(カッコ内は引きずり出すための条件)
泉谷しげる<スミ>、早川義夫、
吉田拓郎(2時間スペシャル+アイドルゲスト付)、
岡林信康(2回連続<フォーク編と演歌・エンヤトット編>+紅白出場権付)

 今後の益々のご発展をお祈り申し上げます。